平成27年7月例会についてのご報告をさせていただきます。

日   時 : 平成27年7月23日(木)
講   師 : ひるぜん焼そば好いとん会 石賀幹浩 氏
演   題 : 「地域のいいもん発掘・発信!!」
会   場 : 倉吉シティホテル
担当委員会 : いいもん発掘委員会

2011年11月12日・13日に姫路を会場に行われた第六回B-1グランプリにて、ゴールドグランプリに輝いた「ひるぜん焼そば」の「ひるぜん焼そば好いとん会(岡山県真庭市)」石賀氏をお招きし、ひるぜん焼きそばを発掘し、発信を続けてこられた秘訣などを講演頂きました。

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ひるぜん焼きそばは元々地元に根付いていた食べ物で、しかし他所からの来客に振るまうようなものではなく、地元の方々のみが食べていたという位置づけ。しかしUターンをしていた石賀氏は魅力を感じ、行きつけていた店が閉店するのをきっかけに、ヒルゼン高原センター内のレストランでその味を継承し、その後この料理を突破口に地元をPRできるのでは、と思い仲間を募り行動を始められました。

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地元グルメや観光資源は、大きく分けて「発掘型」と「開発型」があり、ひるぜん焼きそばは前者。発掘型であれば元々地元に根付いているものであり、スタートラインは発掘型と比べると遥かに先で成功しやすいが、しかしそれを見つけるのが至難の業であると石賀氏。

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他のB級グルメと違うのは、「ひるぜん焼きそば」を売ろうとしたのではなく、「蒜山・真庭市」を売ろうとした所であると感じました。例えば、ひるぜん焼きそばの公認のタレは1本あたり10円を市に寄付するようになっており、これにより直接的にひるぜん焼きそばに関わっている事業者以外の住人もその恩恵にあやかれ、フォロワーとなります。

また、「あさぜん焼きそば」や「よるぜん焼きそば」を作り、滞在時間を伸ばすための仕掛けを考案、また「だいびんじょう」という名前のひるぜん焼きそばにあう日本酒を作り、他業種への波及も生んでいます。これらの、「ダジャレ」を使ったキャッチーなフレーズや横への広がりは、お客様は元よりマスコミも受け、ひるぜん焼きそばの発展に繋がったものと感じました。

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そして何より最後の鍵となるのは「人」であると石賀氏。「ひるぜん焼きそばもあくまでツールの1つであり、そのツールを中心に地元住人で懸命に試行錯誤を行った結果が現在の状況を生んでいる。皆さんも地元に眠っている素材に気づき、それをツールとして町おこしを行って頂きたい」と講演頂きました。

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ひるぜん焼きそばでの県内の経済波及効果は16億、観光者数は280万人を突破。今も好いとん会さんでは、グルメだけにとどまらず、町おこしや地元のPRに向け様々な活動を行っており、本講演でお話頂いたこれまでの経験やこれからの活動は、倉吉の町おこしの為の非常によい刺激となりました。